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各審査員講評(2013)

鈴木久人(鳴門教育大学教授)
 こんにちは、鈴木です。ふたを開けてみたら結局、全員女性だったということにちょっと驚いております。

 「あかまつみお」さんの作品は、大変身近で温かくて、でも儚いというイメージもあるダンボールに、日常を淡々と綴っていくっていうものであり、チャレンジとは少し違うかもしれませんけれども、何かすごく温かみがある、いい作品だったと思いました。

 それから、「石田里茉」さんの書です。私は絵画制作が専門なので、書を評価するというのはどうかと思うんですが、書かれた部分よりも余白のかたさがすごく抵抗感があり、絵画では、これは大変な褒め言葉なんですけれども、抵抗感のある白さがあって大変いいんじゃないかと思いました。

 あと、「Hiro.」さんと「ひらたるん」さんは、大変に圧倒的な完成度をもって展示されているので、大変良かったと思います。

 それから「熊野世璃菜」さんは、何かこれこそチャレンジしているな、っていう、すごくこう、真ん中にドカンと大きく表現するというチャレンジ精神がすごく良いなという風に思いました。

 MIPの「蓮花くらぶ」さんですけれども、これも和紙を太めの糸縒(よ)りにして、ものすごく怨念みたいなものを感じるインスタレーション、壁に展示する、という行為をしていて、いいんじゃないかなと思いました。

 今回、ほかにも僕が挙げたいなと思う作品は、「春琴(しゅんきん)と子供たち」による、やはり習字の作品で、天井まで子供たちの字が展示されていて、僕は作品を見ながら漢字という表現というのは、字という表現というのは、字という意味とかたちと両方が覆いかぶさってくるような、良い作品が久しぶりに出たなと思ったんですが、これはちょっと選からは漏れてしまいました。
 そのほかにも大変良い作品が沢山あって、これからも違ったものの見方をしていくと、もっと、ちょっとこう手を加えると、あと少し展示に気を使うとなどしたら、全然違った評価になったんじゃないかなというものもあったと思いますので、また頑張ってみてください。以上です。
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