「襖を抜く」の詳細情報 | |
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作家名 | 山下菊二 |
作品名 | 襖を抜く |
作品名(ヨミ) | フスマヲヌク |
制作年 | 1972年 |
技法・材質 | 油彩 キャンバス |
寸法 | 104.0×73.3 |
当館開催の特別展出品歴 |
コレクションによる特別展示 人間像のゆくえ 美術の国徳島II 谷口董美、山下菊二兄弟 故郷のイメージを描く 風土と美術 ― 青森/徳島 |
概要 | 襖の穴は高島田を結った女性のシルエットを形づくり、穴の向こうに漆黒の闇が広がる。闇の入口には、鳥を乗せた皿を咥えた犬が控えている。 近世まで西日本各地には「犬神憑き」という迷信が流布していて、山下の幼少時代は山下の郷里の人々も頑なに信じていたという。犬神という憑きものがいて、村には犬神に憑依された家がある。そしてその家に嫁いで3年間その家の食事を摂ると、花嫁にも犬神が憑依する。シルエットの女性は振り袖を着た花嫁、犬神も正装して花嫁を迎える。 山下は絵画を通じて人権侵害の問題を訴え続けた。そして戦争や差別など人権侵害の根底には、迷信や因襲、世間体などに支配された日本人の前近代的な精神世界が広がっていると考えていた。襖に描かれた満開の白梅と襖骨が、郷里の街に積み重なり、人々の心を縛り続ける歳月の長さを暗示する。 |
よみもの |
所蔵作品選1995 竹内利夫 1995年7月22日
美術館ニュース 江川佳秀 2020年1月 |
所蔵者 | 徳島県立近代美術館 |
作品番号:1100150_000 、国内 、館蔵品、油彩画他 | |