出展テーマ詳細情報
「2 古典的な表現から変身へ メタモルフォーズ」の詳細情報
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テーマ名称 2 古典的な表現から変身へ メタモルフォーズ
期間 2006年11月1日(水)~2006年12月17日(日)
展覧会名称 「変貌するひとのすがた ピカソの版画」(コレクション+αで楽しむシリーズ)
説明 1917年、36歳のピカソは、当時その前衛的な舞台でヨーロッパ中を席巻していたロシア・バレエ団の出し物「パラード」の舞台装飾や衣装などの美術を担当することになり、台本を書いていたジャン・コクトー(1889-1963)やそのバレエ団の天才プロデューサー、セルジュ・ディアギレフ(1872-1929)とともにローマへと赴く。そこで古代ローマの遺跡や彫像、あるいはミケランジェロやラファエロの作品に触れ、ピカソの作風は変化した。これは新古典主義の時代といわれている。キュビスム時代とは一変して、<三人の女I、II、III>に見られるように、精緻で気品にあふれた古典的な画面となるのである。<メタモルフォーズ>は、古代ローマの詩人オウィディウスの書いた『変身物語』に寄せた銅版画による挿絵である。なめらかな線描によって、優雅で伸びやかな古代の世界を描き出している。この作品は1930年代初頭のものであるが、この頃、ピカソは版画において、このような古典的な作品を制作する一方で、実はすでに1920年代半ばから、油絵では新しい作風へも挑戦していた。この挿絵の連作のテーマが「変身、変容」であるということは、そんなピカソ自身の作風の変化と符合するものがあるのかもしれない。
コピーライト 徳島県立近代美術館 2006
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