徳島県立近代美術館
学芸員の作品解説
Seeing P81-11
1985年
オフセット 紙
70.0×50.0
小本章 (1935-)
生地:東京都
データベースから
小本章Seeing P81-11
他の文章を読む
作家の目次 日本画など分野の目次 刊行物の目次 この執筆者の文章

小本章 「Seeing P81-11」

竹内利夫

 1958年岐阜大学美術工芸科を卒業し、62年東京教育大学芸術学科構成デザイン研究生を修了する。写真を使って自然の風景と、オブジェや現場でのスケッチなどを組みあわせた作品を制作。自然と描かれた色彩が同質化した作風によって知られている。
 この作品でも最終的に印刷される際の技法はオフセットによるもので、それは1枚の写真を使ったものだが、その制作過程には何段階ものプロセスが込められている。実景と、描いたものとの突き合わせという、版画のプロセス上で起こりそうな操作を、小本は現場で実物の板切れや絵の具を使って行い、カメラを通して表現するのである。
特別展「コレクションでみる 20世紀の版画」図録 第1部 戦後の展開 3. 日本の活況 (3)その後の展開
1997年4月12日
徳島県立近代美術館 竹内利夫