徳島県立近代美術館
学芸員の作品解説
ニジンスキーの野兎
1989-90年
ブロンズ
168.9×88.9×58.4
バリー・フラナガン (1941-)
生地:イギリス
データベースから
フラナガンニジンスキーの野兎
他の文章を読む
作家の目次 日本画など分野の目次 刊行物の目次 この執筆者の文章

バリー・フラナガン 「ニジンスキーの野兎」

安達一樹

 野兎はひとつの仕掛。ニジンスキーはロシア・バレエ団の看板ダンサー。共通点は跳躍。
 フラナガンは、野兎を擬似的存在として導入することで人間表現において完全な自由を手にいれた。
 ウィットやユーモアもあわせてである。激しい動きを見せる野兎ダンサーは、急いであわてて駆けているようでもある。
 現代版アリスのうさぎかもしれない。
徳島県立近代美術館所蔵作品選1995 コレクションによる特別展示 人間像のゆくえ
1995年7月22日
徳島県立近代美術館 安達一樹