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しょねんへいあいか(ほしょう) 初年兵哀歌(歩哨)
浜田知明は、戦後の日本の版画界を代表する作家の一人である。浜田の表現の原点は、第二次世界大戦中の非人間的な従軍生活にある。それは、彼の人生観に深く関わる、決して消えることのない原体験と言えるものである。彼は、従軍生活から得たテーマを、銅版画で繰り返し繰り返し表現しているが、この作品の含まれる「初年兵哀歌」シリーズは、戦場から帰った浜田が真正面からそのテーマに取り組んだ記念碑的な連作である。「初年兵哀歌(歩哨)」には、雪明かりの光が小さく差し込むだけの暗く寒い兵舎の一室で、初年兵が、両手で握りしめた銃口を自分の首にあて、引き金を引こうとしている衝撃的なシーンが描かれている。浜田が「この戦争に生き残ったものとして、それは私がどうしても描かずにはいられなかったものである」と述べているように、この作品で戦争の非人間性を痛切に告発している。(森芳功「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年07月12日掲載に一部加筆)
カテゴリー:作品
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クレーとは?【 作家名 】 1879年スイスに生まれる。1940年没する。ドイツ、ミュンヘンの美術アカデミーに学び、当時の前衛的なグループ「青騎士」に参加、カンディンスキー等と交流する。初期は神経質でありながらダイナミックな線描で知られ、後に豊かな色彩を用いた作風へと変遷した。キュビスムやシュルレアリスム、抽象などの様々な要素を消化し、線と色彩の効果が十分に発揮された高い精神性を持つ独自の画風を確立。ドイツの近代デザインの学校であるバウハウスで教鞭を執り、理論家として多くの作家に影響を与えるなど、今世紀の巨匠の一人に数えられる。スイスのベルンにクレー財団が設立されている。 画面右にこのキーワードの再検索結果が表示されています。そちらもご覧ください。 |
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