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 作家(1701)

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きいろのうわぎをきて

黄色の上着を着て

作家名:アウグスト・マッケ
制作年:1913年
技 法:水彩 紙
ブリュッケ」と並んでドイツ表現主義を担った重要なグループが、「デア・ブラウエ・ライター(青騎手)」である。このグループは、カンディンスキーフランツ・マルクを中心として、1911年に発足した。マッケもその主要メンバーの一人である。 このグループは、内面の表出という方向性を持つ表現主義の主流に位置し、特に、リーダー的存在のカンディンスキーの影響で、精神性と肉的な必然性に応じて絵画は生まれるという理念が基調を成していた。しかし、ブリュッケのメンバーが、おおむね力強さや素朴さなどの共通点を持っていたのに対して、デア・ブラウエ・ライターにおいては、作風上の共通点はあまり見られず、むしろ各人の個性的な表現が際立っていた。 この作品では、さまざまな色面が特には重なり合いながら、散歩する人々の群像を構成している。一つのひとつの色面は、形態を意味するというよりは、むしろ色面そのものであり、それら色面の構成が総じて、事物の形態を生み出している。そして、平面的でありながら、色面の大小や重なりによって立体感さえも漂わせている。 この作品でとりわけ注目するべき点はその色彩である。赤、黄、青という三原色が基本となって、それらを緑がつなぎ、軽やかなリズム感を感じさせる。そして、水彩絵の具特有の透明感が、画面に控えめながらも確固とした輝きをもたらしている。また、全体が、たとえばブリュッケの人々の作品のような荒々しさよりも、洗練されたさわやかさを感じさせる点に、フランス流のキュビスムの影響を見ることができるだろう。 1914年、マッケクレーとともに北アフリカのチュニジアを旅行する。クレーがここで色彩に開眼したのと同様、マッケもその明るい日差しのの下で光輝く色彩に魅せられた。しかし、その経験を生かすことなく、同年、第一次世界大戦に従軍し戦死したのである。


カテゴリー:作品
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水彩画とは?【 美術用語 】

広義には、水溶性の展色剤で練った顔料を使って制作された絵画をさす。古代エジプトのパピルス画、東洋画の紙本・絹本の類、中世ヨーロッパの彩色写本の挿絵など古くから世界各地で広く利用されてきた。狭義には顔料とアラビアゴムを練り合わせた絵具(水彩絵具という)で描いたものをいい、より狭義には、水彩絵具を透明水彩絵具と白色顔料を加えた不透明水彩絵具(グワッシュ)に分け、前者のみを指す。透明水彩は特に精選した微粉の顔料を用い粘り気が少なくなるように練ってある。水彩絵具の特性は透明なことで明るい色を表現する場合は、水で薄めるだけで、薄い絵具の層を通して画用紙その他の支持体面から光が多く反射して明るく見える。不透明水彩の場合は白を加える。単色で仕上げる水性絵具としては、茶色のビスタや、いかの墨から作る焦げ茶色のセピアを使ったものがよく知られている。18世紀から19世紀初頭のイギリスで大きな発達をとげ、特にターナーは油絵に劣らない色の明るさと鮮かさを表現する水彩技法を作り上げた。

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