特別展 「ウィーンの夢と憧れ―世紀末のグラフィック・アート」 の開催について
1 趣旨
19世紀末のウィーンでは、美術とデザインを横断する新しい芸術運動が花開きました。なかでもグラフィック・アート(印刷芸術)は、その実験精神を人々に伝える最良のメディアでした。
本展は当時の代表的な作例356点を、ウィーン/書斎/夢、の3部構成により網羅的に紹介します。クリムト、シーレ、ココシュカといった画家、またホフマン、モーザーなど建築・デザイン分野の重要人物を含め、ウィーン分離派の主要作家のほとんどをカバーします。
出品内容はポスターや版画のほか、カタログ、雑誌などを彩る装飾デザインとその装丁、そしてカレンダー、カード、蔵書票といった小物まで、芸術家たちの新たな美意識が市民生活のすみずみに浸透していった様子を一望できます。特に100点余の魅力的な造本の数々は本展の見どころの一つです。さらに、風景や女性像、夢の世界など、好んで描かれた主題を集中的に紹介し、そこに反映された同時代の世相とウィーン趣味をも探ります。
生活と美術の統合をめざしたウィーン分離派の実験と成果を、当時の街角や書斎で人々が手にした視点から、存分に堪能できる好機となるでしょう。展示の大半を占めるコレクションはウィーンで収集され、国内では初の公開となります。
2 展覧会名: ウィーンの夢と憧れ―世紀末のグラフィック・アート
3 会期: 2003年4月26日(土)−6月15日(日)
4 会場: 徳島県立近代美術館 展示室3 (徳島市八万町向寺山 文化の森総合公園)
5 観覧時間: 午前9時30分−午後5時
6 休館日: 月曜日[5月5日(月)は開館]、 5月6日(火)
7 観覧料: 一般 600円(480円) 高校・大学生 450円(360円) 小学生・中学生 300円(240円)
* ( )内は20名以上の団体料金。
* 高齢者[65歳以上]・障害者割引[半額]は、受付でお申し出下さい。
* 小・中・高生は、土・日・祝日の観覧料が無料になります。
8 主催: 徳島県立近代美術館/徳島新聞社/四国放送
9 後援: オーストリア大使館、NHK徳島放送局/エフエム徳島/徳島県文化協会
10 関連事業:
【講演会】 「世紀末のポスターは私たちに何を伝えるのか?」
5月18日(日) 竹内次男(京都工芸繊維大学 美術工芸資料館 教授)
午後3時−4時30分 美術館講座室 (3階) *参加無料/申込不要
◆講師の竹内次男(つぐお)さんは西欧中世建築史/近代デザイン史専攻、工学博士。美術工芸資料館の専任スタッフとして、世紀末ポスターを中心に28,000点余のデザイン資料の収集・調査に従事されています。本展にも同館からウィーン分離派展ポスターが出品され、また図録に執筆いただきました。講演会ではスライドをまじえ、世紀末ポスターから近代建築史まで幅広い内容でお話いただく予定です。
【ポイント解説】 「ウィーンの話」 5月4日(日)
「書斎の話」 5月25日(日)
「夢の話」 6月8日(日) 午後2時−3時 竹内利夫(当館主任学芸員)
展示室3 (2階) *観覧券が必要です。
◆多くの出品作品の中から3部構成のコーナーごとにポイントを絞って解説します。
11 主な出品作家と作品:
コロマン・モーザー〈バラのある少女の頭部像〉1898年頃
コロマン・モーザー〈第13回ウィーン分離派展ポスター〉1902年
カール・モル〈聖ミヒャエル教会と聖なる町〉1903年
エゴン・シーレ〈アルトゥール・レスラーの肖像〉1914年
ヨーゼフ・ホフマン〈ルキアノス著「遊女(ヘタイラ)の対話」〉1907年 ほか
【 出品点数:計356点 】
参考: 前売り券販売所
文化の森ミュージアムショップ | アートショップNAGAO |
徳島新聞社 | 眉峰ギャラリー |
徳島県職員生活協同組合 | 丸善画廊 |
小山助学館 本店 | ギャラリーロンシャン |
平惣 全店 | 銀丁 |
久米書店 医大前店 | 美馬ガクブチ店 |
紀伊國屋書店 徳島店 | ミマ画材 |
※ 開催日の約1ヶ月まえから前日まで販売しています。
月日 | 担当館名 | 電話 | 担当者 |
4月3日 | 県立近代美術館 | tel 088-668-1088 fax 088-668-7198 |
学芸員 竹内、友井 |