所蔵作品展 「徳島のコレクション2008-I」特集・女性のイメージ の開催について

1 主旨
 この展覧会は、徳島県立近代美術館の所蔵作品を紹介するものです。
 所蔵作品展は、当館のコレクションの方針によって、「20世紀の人間像」「徳島ゆかりの美術」「現代版画」の3つのコーナーに分かれています。
 今回は、「20世紀の人間像」のコーナーで、「女性のイメージ」と題した特集展示を行います。

2 会期: 2007年12月20日(木)−2008年3月16日(日)
       なお、会期中に展示替えを行います。
       前半:2月3日(日)まで 後半:2月5日(火)から

3 会場: 徳島県立近代美術館
       [展示室1、展示室2、美術館ロビー、屋外展示場、彫刻の小径]

4 開館時間: 午前9時30分−午後5時

5 休館日: 月曜日 ただし月曜日が祝日に当たるときは、その翌日。
        年末年始(12月28日〜1月4日)

6 観覧料: 一般:200円(160円) 高・大生:100円 (80円) 小・中生:50円 (40円)
    * (  )内は20名以上の団体料金。
    * 高齢者(65歳以上)と障害者は、割引があります(半額)。
    * 祝日及び振替休日は無料です。
    * 小・中・高生は土・日・祝・振替休日、春・夏・秋・冬休み中の観覧料が無料になります。

7 関連事業
 【学芸員による展示解説】
   2月24日(日) 午後2時−3時
               展示室1、2 友井伸一(専門学芸員)
    *観覧券をお求め下さい。

 【美術を楽しむ・わたくし流】
  音楽物語「アナトール×アトナール」
   3月1日(土) 午後2時-2時30分
               展示室1(2階) 
               出演:朗読・高島由里、バソン演奏・井村雅音、ピアノ演奏・粟田美佐
               対象:どなたでも
    *申込不要、所蔵作品展の観覧券のみでご覧いただけます。
 【美術を楽しむ・わたくし流】では、所蔵作品展に関連して、音楽や舞踊など、幅広い分野の催しを開催します。様々な分野の方の美術へのアプローチの仕方を通じて、みなさんの「わたくし流」の楽しみ方を発見していただきたいと願っています。
 今回は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したフランスの小説家、アナトール・フランスの短編『聖母の軽業師』と、無調(アトナール)の音楽とを掛け合わせて、今回のために創作された朗読と音楽による催しです。

  【美術館講座】
  「版画家・一原有徳 孤高のヴィジョン」
   3月2日(日) 午後2時-3時30分
               講座室(3階) 竹内利夫(主任学芸員)         
    *参加無料
 1998年に開催した「一原有徳・版の世界」から10年が過ぎようとしています。90歳を超えてなお独特の世界を展開している、一原アートの核心に迫ります。

  【とくしま近美 こども鑑賞クラブ】
  君こそアートの名探偵「徳島のコレクション2008-I」
   1月26日(土) 午後2時-2時45分
               展示室1、2(2階) 森芳功・竹内利夫(学芸員)・文化推進員  
               対象:小学生(保護者同伴可)
    *申込不要 参加無料(保護者は要観覧券)
 土曜日の小学生たちに送るスペシャルなお楽しみ。遊びの感覚でクイズやツアーをしながら、自分で絵を楽しみ、自分で美術館を楽しむ体験をたくさんしてほしいな。主役は君だ。2時までに受付をして下さい。ロビーで会おう!

8 出品内容
  当館の収集方針にあわせて、3つのコーナーで展示します。

【20世紀の人間像】
特集・女性のイメージ
 古代ギリシャのミロのヴィーナスや、ルネサンス時代の女神像、あるいは慈悲深い観音菩薩像など、古来、女性は理想化された姿として、多く表されてきました。また平安時代の絵巻物の「引目鉤鼻」の女性や、江戸時代の浮世絵の、瓜実顔に切れ長の目の女性などには、それぞれ、その時代の美人の典型が様式化されています。
 しかし近代以降、女性はもっと身近で日常的な姿として造形されるようになります。また、聖なる愛や純粋無垢の象徴であった女性の裸体像は、人体の造形的な美しさという観点からも、描かれるようになります。
 このことは、手の届かない女神や画一的にパターン化された姿ではなく、女性をあるがままにとらえようとする近代的な態度だといえます。それは女神ではなく、現実にいる等身大の人間としての女性なのです。
 今回は、時代や作家の価値観が反映され、個性的に表現されるようになった、近代から現代の様々な女性像をご紹介します。
前半44点 後半45点(のべ51点)

【現代版画】
■清塚紀子 12月20日(木)〜1月20日(日)
 銅版画の様々な技法を駆使し、多様なイメージを組み合わせたり、幾何学的な構成によって独特の世界を生み出す清塚紀子(きよつかのりこ)。鉛箔や電機部品のコンデンサーを貼り付け、モノの物質感がイメージを誘い出す<航跡>などを展示します。
計23点
■島州一 1月22日(火)〜2月17日(日)
 新聞紙に泥で刷ったものを、さらにシルクスクリーンで刷ったり、箱や椅子のパーツなどの輪郭をなぞり、モノの表面とその奥や裏側の内容との境界を探るような作品など、表現の意味を追求してきた島州一(しまくにいち)の世界を紹介します。
計18点
■一原有徳 2月19日(火)〜3月16日(日)
 金属を腐食させるだけではなく、ドリルなどで傷つけて、モノの材質感を感じさせる作品や、版に塗ったインクを転写する、一度しか刷ることのできないモノタイプなど、版の表現の可能性を開拓してきた一原有徳(いちはらありのり)の不思議なイメージをお楽しみ下さい。
計20点

【徳島ゆかりの美術】
 徳島出身の作家や、徳島の風景、風物を題材にした作品を紹介します。  徳島出身の広島晃甫(ひろしまこうほ)や日下八光(くさかはっこう)の日本画、また石川真五郎(いしかわしんごろう)の油彩画など、今回は風景を描いた作品を中心に取り上げます。  また、徳島出身で北海道で活躍している一原有徳(いちはらありのり)の、ステンレス板を使ったユニークな現代美術の作品なども展示します。
前半23点 後半22点(のべ34点)

 このほかに、美術館ロビー、屋外展示場、彫刻の小径に12点を展示します。
会期中のべ158点

○内訳:
   油彩画他 38点、日本画  16点、彫刻・立体 24点、版画 64点、水彩画 9点、素描 7点 計158点

資料提供
月日 担当館名 電話 担当者
12月10日 県立近代美術館 tel 088-668-1088
fax 088-668-7198
学芸員 友井
     安達