「徳島のコレクション2008-II」 の開催について
1 趣旨
この展覧会は、徳島県立近代美術館の所蔵作品をご紹介するものです。
所蔵作品展は、当館のコレクションの方針によって、「20世紀の人間像」「徳島ゆかりの美術」「現代版画」の3つのコーナーに分かれています。
今回の特集のテーマは、「それぞれの物語」です。作品の前に佇んでいると、それぞれの作品が抱く出自や作家の思いなどに心が満たされてゆくことがあります。どうやら、作品の中の人物がストーリー・テラー(語り手)となって、展示室を訪れる人たちに、それぞれの事情を語りかけているようです。心を鎮めて向き合ってみると、作品とのより親密な時間が生まれるのではないかという期待を込めて展覧します。それぞれの物語の前で、歩みを止めて向き合っていただけることを願っています。
2 会期: 2008年3月22日(土)−6月15日(日)
*会期中、一部展示替えを行います。
前期は4月20日(日)まで、後期は4月22日(火)から。
3 会場: 徳島県立近代美術館
[展示室1、展示室2、美術館ロビー、屋外展示場、彫刻の小径]
4 開館時間: 午前9時30分−午後5時
5 休館日: 月曜日
6 観覧料: 一般:200円(160円) 高・大生:100円 (80円) 小・中生:50円 (40円)
* ( )内は20名以上の団体料金。
* 高齢者(65歳以上)と障害者は、観覧料が半額になります。
* 祝日及び振替休日は無料です。
* 小・中・高生は土・日・祝・振替休日、春・夏・秋・冬休み中の観覧料が無料になります。
7 関連事業
【学芸員による展示解説】
4月29日(火・祝)/5月18日(日) 吉原美惠子(主任学芸員)
いずれも午後2時−2時45分
展示室1(2階) 観覧券をお求め下さい。
8 出品内容
* 当館の収集方針にあわせて、3つのコーナーで展覧します。
* 4月21日をはさんで、すべてのコーナーで、一部作品が入れ替わります。
【20世紀の人間像】
ロビーでお馴染みのヘンリー・ムーアに続く、アンソニー・カロ、アントニー・ゴームリー、バリー・フラナガン、ジョン・デイヴィーズなど英国彫刻家の作品群、福岡道雄の印象深い佳品、ユン・ソクナムの現代社会のありようを考えさせられる彫刻など、彫刻作品も堪能いただけることでしょう。
会期中、アントニー・ゴームリー<天使の器U>など、20作家による68点を展覧予定。
【現代版画】 3期に分けて展示します。
■始まりは、パリ 1 3月22日(土)〜4月20日(日)
■始まりは、パリ 2 4月22日(火)〜5月18日(日)
■始まりは、パリ 3 5月20日(火)〜6月15日(日)
菅井汲(1919-96)、松谷武判(1937- )、木原康行(1932- )の版画作品を採り上げて、3回に分けて展覧いたします。この3人の作家に共通するのは、いずれも渡仏してパリのアトリエ17(1927年、版画家ヘイターによって開かれた版画工房)で技術を習得したり、新しい表現を模索したりして、本格的に版画制作に励むようになったということです。3人は以後もパリに住み、精力的に国際的な活躍を続けてきました。始まりの地、パリはいつの時代にもクリエイターたちを魅了し続けているようです。
会期中、松谷武判<LA PROPAGATION-15>など、3作家による63点を展覧予定。
【徳島ゆかりの美術】
このコーナーでは、県出身や徳島ゆかりの作家の作品のほか、徳島の風景や風物に題材を
とった作品などを展示します。
今回は、ゆかりの作家である三宅克己(1874−1954年)、伊原宇三郎(1894−1976年)、山下菊二(1919−1986年)、一原有徳(1910年−)、菊畑茂久馬(1935年−)などの作品を中心に展覧します。
会期中、伊原宇三郎<パリ風景>など、7作家による26点を展覧予定。
* このほかに、美術館ロビー、屋外展示場、彫刻の小径に12作家、12点を展示。
* 展示作品の合計は42作家による169点となる予定です。
月日 | 担当館名 | 電話 | 担当者 |
3月21日 | 県立近代美術館 | tel 088-668-1088 fax 088-668-7198 |
学芸員 吉原 仲田 |