特別展 「未来に伝えたい−学芸員おすすめアート」 の開催について
趣 旨
徳島県立近代美術館では、二十世紀を中心とした時代の絵画や彫刻、版画などを収蔵しています。本展では、当館の八名の学芸員が、まとめて展示する機会の少ない作品や、ふだんは聞けない美術品にまつわるエピソードなど、それぞれの視点からおすすめの作品を選んで、それらの魅力を御紹介します。八つのコーナーを通じて、バラエティに富んだ美術をお楽しみいただく機会となることを願っています。
また、会期中は日曜日ごとに、担当の学芸員による展示解説も行います。そこからは、これらのコレクション(所蔵作品)を徳島の未来に伝えていきたい、という学芸員の思いや素顔も垣間見えることでしょう。
1.展覧会名 未来に伝えたい−学芸員おすすめアート
2.会期 平成20年9月13日[土]−10月13日[月・祝]
3.会場 徳島県立近代美術館 展示室3(2階)
(徳島市八万町向寺山 https://art.bunmori.tokushima.jp/)
4.観覧時間 午前9時30分−午後5時
休館日 月曜日、9月16日[火]
(9月15日[月・祝]、10月13日[月・祝]は開館)
5.主催 徳島県立近代美術館/徳島新聞社/四国放送
後援 NHK徳島放送局/エフエム徳島/徳島県文化振興財団
6.観覧料 一般600[480]円/高校生・大学生450[360]円/小学生・中学生300[240]円
[ ]内は前売り及び20名以上の団体料金。小・中・高生は土・日・祝日・振替休
日及び秋休みは無料。
高齢者(65歳以上)、障害者割引(半額)は、受付でお申し出下さい。
●前売り券販売所: 文化の森ミュージアムショップ/徳島新聞社/徳島県職員
生活協同組合 /小山助学館 本店/紀伊國屋書店 徳島店
ローソンPLUS(10店):徳島津田本町店、徳島安宅3丁目店、徳島八万町下
福万店、鳴門市役所前店、阿南新野店、阿波病院前店、徳島不動店、徳島中
吉野町店、羽ノ浦中庄店、吉野川市牛島店
ローソン(2店):東みよし町昼間店、海陽町杉谷店
※開催日の約一ヶ月前から取り扱っています。
※ローソンPLUS・ローソンは一般券のみの取り扱いです。
7.関連事業
▼学芸員による展示解説
会期中の毎日曜日に、学芸員が二人組で趣向を凝らして解説します。
第1回「8つのおすすめ」9月14日(日):安達一樹+友井伸一
第2回「個展でじっくり」9月21日(日):仲田耕三+吉原美惠子
第3回「みえるもの/みえないもの」9月28日(日):友井伸一+竹内利夫
第4回「時代と表現」10月5日(日):森芳功+安達一樹
第5回「テーマは…お楽しみに」10月12日(日):江川佳秀+吉川神津夫
※いずれも、午後2時−3時 展示室3
申込不要 要観覧券(小・中・高生は無料)
▼美術館講座「工部美術学校が我が国初期洋画壇に果たした役割」
10月13日[月・祝] 午後2時−3時30分
講師:仲田耕三(専門学芸員) 美術館3階講座室 申込不要、参加無料
▼こども鑑賞クラブ
10月4日[土] 午後2時−2時45分
展示室3/小学生対象(保護者同伴可・子どもは無料)、申込不要
8.展示構成 8名の学芸員が、それぞれのコーナーを担当します。
1 彫刻100年
ブールデル、荻原守衛(おぎはらもりえ)、アバカノヴィッチ、奈良美智(ならよ
しとも)による、人間をテーマにした4点の彫刻によって、20世紀100年の歳月
をたどります。(担当:安達一樹)
2 キュビズムってなに?
20世紀美術の出発点の一つ「キュビスム」を、ピカソやグレーズ、リプシッツな
どの絵画や版画、彫刻で紹介します。(担当:友井伸一)
3 作品に光をあてる
伊原宇三郎(いはらうさぶろう)などの美術界の脚光を浴びた作家とともに、久米
福衛(くめふくえ)や森堯之(もりたかゆき)など、優れた仕事を残しながら、歴
史に埋もれた作家を取り上げます。(担当:江川佳秀)
4 初期洋画のパイオニア :守住勇魚
初期洋画のパイオニアとして活躍した徳島市出身の守住勇魚(もりずみいさな)の
画業や、我が国最初の官立美術学校である工部美術学校の役割を紹介します。
(担当:仲田耕三)
5 気配が立ち上る時:菊畑茂久馬
徳島(美波町:旧由岐町)生まれの画家、菊畑茂久馬(きくはたもくま)の1980
年代末の大作の連作から、〈月宮〉の4点を一挙に展示します。(担当:吉川神津夫)
6 日本画の強さとはかなさ
「やわらかさのなかの強さとはかなさ」という視点から、明治後期の横山大観(よ
こやまたいかん)や大正期の村上華岳(むらかみかがく)、戦後の星野眞吾(ほし
のしんご)、川端健生(かわばたたけお)、山辰雄(たかやまたつお)などを紹介
します。(担当:森芳功)
7 版のマチエール
1950年代の美術思潮アンフォルメルと共鳴し、銅版画をベースに独特のマチエー
ル感(材質感や肌合い)を生み出した加納光於(かのうみつお)と一原有徳(いち
はらありのり)を取り上げます。(担当:竹内利夫)
8 降り積もるいのちの時間:石内都
写真家・石内都(いしうちみやこ)が、身体の傷跡の奥に潜む個人の生きざまに思
いを馳せ、実母の84歳の誕生日に撮影した13点を紹介します。
(担当:吉原美惠子)
油彩画25点、日本画9点、彫刻9点、版画13点、水彩9点
素描13点、写真13点、二次資料2点 計93点
※チラシもご参照下さい。
チラシ掲載図版のうち、ピカソをのぞく次の作品は、画像データも提供できます。
お問い合わせ下さい。
●エミール=アントワーヌ・ブールデル〈アポロンの頭 台座付き〉1900-09年
[1 彫刻100年]
●森堯之(もりたかゆき)〈ロシア教会〉1941年
[3 作品に光をあてる]
●守住勇魚(もりずみいさな)〈新橋停車場風景〉1876-78年頃
[4 初期洋画のパイオニア:守住勇魚]
●菊畑茂久馬(きくはたもくま)〈月宮第一番〉1988年
[5 気配が立ち上る時:菊畑茂久馬]
●村上華岳(むらかみかがく)〈踊り之図〉1917年
[6 日本画の強さとはかなさ]
●加納光於(かのうみつお)〈青ライオンあるいは《月・指》I〉1991-92年
[7 版のマチエール]
●石内都(いしうちみやこ)〈「25 MAR 1916」#5〉2000年
[8 降り積もるいのちの時間:石内都]
月日 | 担当館名 | 電話 | 担当者 |
8月7日 | 県立近代美術館 | tel 088-668-1088 fax 088-668-7198 |
友井 安達 |