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| 「プロローグ-1959年以前 初期油彩」の詳細情報 | |
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| テーマ名称 | プロローグ-1959年以前 初期油彩 |
| 展覧会名称 |
一原有徳・版の世界 生成するマチエール |
| 説明 | 17歳の時から逓信省小樽貯金支局に勤務していた一原は、仕事のかたわら俳句と登山に打ち込み、当初から美術家を目指していたわけではなかった。職場の先輩に導かれ油彩画を始めたのは1951年、40歳を過ぎてからのことである。初期の油彩画には、例えば〈青蛾〉(no.2)のように、月明かりに映える木立や大きく描かれた蛾など幻想的な自然の光景が多い。この頃から、ある種異様な人為を超えた世界への志向が見て取れる。それはまた、北海道内の未踏の頂を求め探検的登山に熱中したという一原の、未知への憧れに通じるものでもあろう。 1957年ふとした偶然から、パレット代わりにしていた石版石の上にできた絵具の図柄を紙に転写することを思い立ち、一原のモノタイプ版画への取り組みが始まる。初期版画に見られる不思議な生命体や、無機的な材質を思わせる絵柄は、油彩画の延長線上にあるものととらえることができる。その一方、この技法でしか描けない硬質な質感が、さまざまな方法で試されていく。 ●初期油彩● 版画家としてデビューする以前の、油彩画の作品です。 |