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| 「富士山」の詳細情報 | |
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| 作家名 | 島州一 |
| 作品名 | 富士山 |
| 作品名(ヨミ) | フジサン |
| 作品名(英字) | MOUNT FUJI |
| 制作年 | 1976年 |
| 技法・材質 | シルクスクリーン 紙 |
| 寸法 | 27.0×40.0 |
| 関連用語 | シルクスクリーン |
| 概要 | 島は写真製版によるシルクスクリーンで様々な表現を試みている。この技法はポジフィルムをスクリーン上に転写した孔版の一種だが、単なる写真の複製にとどまらず、写真では得られない画面効果を造り出すことができる。ここで取り上げた作品は、静岡県富士市の風景を提った写真をもとにしている。富士山の裾(すそ)野に開けた富士市は古くから製紙業が盛んで、作品が造られた1970年代は、ばい煙とヘドロによる公害の町として有名だった。画面の煙突は、ばい煙を上げる製紙工場、手前はパルプの集積場、奥に見えるのは言うまでもなく富士山である。作者がどこまで意図していたかはわからないが、富士山が日本人の伝統的な意識を代表するとするならば、近代的な工場施設とその結果としての公害は、あまりに皮肉なコントラストを造り出していると言えよう。一見印刷むらに見えるような荒れた画面の処理も、この風景を一層陰惨なものにしている。(江川佳秀「文化の森から・収蔵品紹介」讀賣新聞1988年08月30日掲載) |
| 所蔵者 | 徳島県立近代美術館 |
| 作品番号:1130342_000 、国内 、館蔵品、版画 | |