出展テーマ詳細情報
「アヴァンギャルドの時代」の詳細情報
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テーマ名称 アヴァンギャルドの時代
展覧会名称 本と美術−20世紀の挿絵本からアーティスツ・ブックスまで 展
説明 キュビスム、未来派、ロシア・アヴァンギャルド、ダダ、シュルレアリスムなど、二十世紀初頭に次々と起こった前衛的な芸術運動。それらはアヴァンギャルドと呼ばれます。この言葉は、フランス語で「前方の警備、防衛」といった語義を持ちます。戦闘的な性格を持つこれらの運動は、既成の概念、旧態依然とした芸術をめぐる状況に戦いを挑んで、常に新しいものを開拓して行こうとしました。  アヴァンギャルド運動は、装丁や文字組み、写真の利用などに斬新な感覚を盛り込んだ数々の本を生み出します。タイポグラフィを始めとする優れた実験は、後のグラフィック・デザインに大きな影響を与えました。  彼らは、ほとんど例外なく、本というメディアに注目し、機関紙やそれに類した雑誌、小冊子を絶え間なく出し続けました。アヴァンギャルド芸術は、美術に限らず、詩や音楽、演劇も含んだ運動であり、なかでも「詩」が重要な役割を果たしていました。そして「詩」を発表するのに、本や雑誌は欠かせません。また、発表の場が限られていた彼らが、その運動に必ず伴っていた「宣言」やメッセージを伝えるために、機関紙などを利用したのです。思想や作品を発信し、伝達し、それを仲間たちで共有する。本や雑誌は、アヴァンギャルド運動にとって、表現の手段であり、表現の場であり、そして表現そのものなのです。
コピーライト 徳島県立近代美術館 2006
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