| 説明 |
このコーナーでは、徳島出身の作家の作品、徳島の風景が描かれた作品をご紹介します。
三宅克己と伊原宇三郎のコレクションは、体系的に進められています。今回の新収蔵作品も、これまで空白だった部分を補なうものです。
三宅克己の〈大阪城〉は、三宅には珍しい版画の作品です。これは、1903年に大阪で開催された第5回内国勧業博覧会に出品された作品か同じ版で刷られたものに彩色した作品です。
伊原宇三郎の新収蔵は3点の風景画です。〈南仏 ヴァンスにて〉はこれまで収蔵してなかった伊原の戦後渡欧時の作品。〈早春(奥日光・龍頭の滝付近)〉、〈裏磐梯〉の2点は伊原が展覧会の出品から離れてプライベートに制作した作品です。アトリエでじっくりと作品を作り上げていくのとは違った伊原の一面をご覧いただきます。
板東敏雄の〈鳩〉。この作品には鳩の姿に板東の亡くなった友人とその家族の姿が重ねられているという逸話が残っています。板東は若くしてフランスに渡り、現地でフランス人女性と結婚。一度も帰国することなくその生涯を終えました。そのため、まだまだ未知の部分が多い作家ですが、こうして少しづつ作品を紹介していくことが作家の姿を明らかにすることにつながっていきます。
|