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「版のマチエール」の詳細情報
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テーマ名称 版のマチエール
期間 2008年9月13日(土)~2008年10月13日(月)
展覧会名称 未来に伝えたい−学芸員おすすめアート
説明 加納光於と一原有徳、二人に共通するのは銅版画の技術をベースとしながら、およそ誰も思いつかなかったような版画の表現世界を開拓したことです。それは版のマチエール表現とも言えるものでした。油絵で言うマチエールとは本来、描かれた材質感や、また画面自体の肌合いも指す言葉ですが、彼らは独特の発想で金属版の表情を引き出します。 加納光於の、地層や気象を思わせる巨大な振動と微生物のミクロ世界が同居するかのような不思議な幻影のイメージ。一原有徳の、人工物と自然の境界を照射するかのようなクールな叙情。 1950年代の美術思潮を特徴づけたアンフォルメルの精神を、彼らは版において実現したというのがここでの視点です。薄い表層から凶暴なマチエール感を紡ぎ出した、二人のオリジナリティの高い仕事は、現代版画に静かなインパクトと詩情をもたらしました。(担当:竹内利夫)
コピーライト 徳島県立近代美術館 2006
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