概要 |
ふくやま美術館には、2012年に安田コレクションにより寄贈された1920年代の油彩画1点と1960年代の銅版画1点、また、現在寄託を受けている1960年代の油彩画1点、合計3点のピカソの作品が収蔵されております。この寄贈を契機として、所蔵作品をピカソの生涯にわたる創作活動のなかに位置付け、かつ理解を深めるために研究をすすめ、ピカソ入門の展覧会として企画するものです。パブロ・ピカソ(1881-1973)は、スペインのマラガに生れて、ラ・コルニーニャ、マドリードを経て、1895年、バルセロナに移り、美術学校に入学します。ここで古典的な技法を習得し、16歳の時に《科学と慈愛》で受賞します。1901年、パリに移り、「青の時代」がはじまり、1907年、《アヴィニョンの娘たち》を制作し、キュビズムの時代がはじまります。1921年、新古典主義的な作品を描くが、総合的キュビズムの方法も続きます。1937年、《ゲルニカ》を制作。1939年、ニューヨーク近代美術館で回顧展開催。1963年、バルセロナにピカソ美術館開館。1973年、南仏のムージャンで没します。本展では、ピカソをはじめて観賞する方にも理解しやすいように、その初期から晩年までの作品を国内コレクションから集め、5つのテーマに分けて展示するものです。 |