出展テーマ詳細情報
「20世紀の人間像」の詳細情報
●くわしい検索へ  ●美術館トップへ
テーマ名称 20世紀の人間像
展覧会名称 所蔵作品展 徳島のコレクション99-III 特集展示:引用と美術
説明 今回は日本の1950年代の人間像をまとめて紹介します。太平洋戦争の終戦後、しばらく経ったこの時期は、日本の社会が戦後の復興期から高度経済成長への足がかりを作る時期でした。そして、この時期の美術は、様々な人間像が描かれたことが特徴となっています。戦争を経て、戦後の開放感と共に、再び人間を見つめなおそうとする意識が現れたのでしょうか。例えば、戦前は抽象作品を描いていた村井正誠のような作家も、抽象的な画面とは言え、人間の形が現れた作品を描いたのです。これは、村井が結成時から属していた自由美術を離れ、山口薫らとモダンアート協会を設立したのとほぼ同時期に当たります。  このように、戦前から活躍していた作家が活動を再開する一方、戦後になってから本格的な活動を始めた作家が注目を集めるようになるのもこの時期です。特に、日本アンデパンダン展と読売アンデパンダン展の二つの無鑑査・自由出品の展覧会は、若い作家たちに発表の場を与えたのでした。  池田龍雄は1950年の台回読売アンデパンダン展に初出品し、以後この展覧会を主な活躍の場の一つとします。中本達也が本格的に油彩に取り組み始めたのも読売アンデパンダン展からです。また、中本は森芳雄の人間像の描写に憧れて51年の自由美術展に出品します。今回、この二人の作品を出品していますが、両者の類似はこのことに由来しているのかも知れません。  その他、海外の作家としては、ピカソ、レジェ、エルンスト、ジャコメッティなどの作品を紹介します。
コピーライト 徳島県立近代美術館 2006
検索条件設定へもどる 検索条件設定へもどる