「第2部 2.『修禅寺物語』パリ公演におけるパリ在住日本人たちの役割」の詳細情報 | |
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テーマ名称 | 第2部 2.『修禅寺物語』パリ公演におけるパリ在住日本人たちの役割 |
展覧会名称 |
薩摩治郎八と巴里の日本人画家たち |
説明 | 1927年6月、パリで岡本綺堂の戯曲「修禅寺物語」が「ル・マスク(仮面)」と改題され上演された。これには当時パリにいた日本人たちが深く関わり、パリで日本人倶楽部の事務をしていた松尾邦之助が翻訳を、後に美術評論家として活躍する柳亮が時代考証と小道具を、演出は画家の大森啓助が担当し、また藤田嗣治が舞台の背景とこの公演のパンフレットのデザインを手がけた。 パリの街には公演ポスターが貼られ、オデオン座の座長ジェミエを中心にフランス人の役者が日本の着物を身に着けてこれを演じて、当時のフランス、日本の新聞にも取り上げられ、公演は大成功を収めた。 この上演に際し薩摩治郎八は、準備資金を援助したと思われる。上演準備に奔走した当時の在仏日本大使館員柳澤健が薩摩に宛てた書簡は、この公演での薩摩の役割について触れている。パリの日本人たちが大きく携わったこの上演に、薩摩が資金を援助したのは自然の成り行きだったのだろう。 |