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「IV 中国へのイメージの変容」の詳細情報
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テーマ名称 IV 中国へのイメージの変容
展覧会名称 近代日本画への道程 「日本画」の19世紀
説明 西洋絵画への関心とともに、中国からの影響は、江戸時代の中期から後期にかけて強まり、明治に入っても文人画が盛んに描かれました。しかし、明治の中頃から、中国絵画の影響は急速に薄れていきます。  木村立嶽(No.65, 66)など、幕臣やお抱え絵師をつとめ、幕府と関わりのあった画家たちの作品には、中国の歴史を描いたものがしばしば見られます。彼らの表現にも、西洋絵画の色彩や空間性が加えられていき、小林永濯〈黄石公張良図〉(No.68)のように、題材は中国の歴史からとりながら、西洋画法を追求し、中国絵画の影響を払拭しようとする作品も描かれました。隆盛を誇っていた文人画は、フェノロサのおこなった講演「美術真説」(明治15年, 1882)の文人画批判によって衰退がはじまります。これらのことは、古代から中国絵画の影響下にあった日本絵画から、中国の影響を切り離し、純粋な「日本画」をつくろうとしたことを意味します。近代の「日本画」成立にとって必要な作業だったのです。
コピーライト 徳島県立近代美術館 2006
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