出展テーマ詳細情報
「李禹煥の版画集」の詳細情報
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テーマ名称 李禹煥の版画集
期間 2007年4月17日(火)~2007年5月13日(日)
展覧会名称 徳島のコレクション2007-I
説明 李禹煥(リ・ウー=ファン)(1936-)は韓国の生まれです。1956年ソウル大学校美術大学を中退して日本に渡り、以降日本に定住します。1960年代末期から70年代初頭にかけて石や鉄板に何も手を加えずに用いた立体作品を発表するとともに、一連の評論活動によっていわゆる「もの派」の理論的な支柱となり、当時の美術の動向を主導する作家の1人に数えられました。版画の制作を始めたのもほぼ同時期です。今回紹介する二つの版画集は、「遺跡地」「廃墟」というよく似た言葉をタイトルに持っています。しかし、どちらも基本的に線によって成立している作品で、具体的なイメージはありません。むしろ、李がこうした言葉を選んだことに注目したいと思います。新しく生まれた作品を「遺跡地」や「廃墟」に喩えることは時間の流れとは反しているようです。一方で、「遺跡」や「廃墟」はかつてそこに建築物があったことを喚起できる場所でもあるのです。同様に、李は未だ見ぬ全体像を喚起する可能性があるものとして自らの作品をとらえたのです。
コピーライト 徳島県立近代美術館 2006
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