徳島県立近代美術館
学芸員の作品解説
『道元』-頭像
1972年
ブロンズ
28.0×18.0×18.0
細川宗英 (1930-94)
生地:長野県
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細川宗英『道元』-頭像
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細川宗英 「『道元』-頭像」

安達一樹

 気味の悪い頭像である。道元は『正法眼蔵』を著した曹洞宗の開祖。鎌倉時代を代表する宗教家であり、日本人として希有な思想家。
 これは、もはや単なる頂相ではありえない。道元の遍歴と細川の心的遍歴は重なり、苦渋の表情をとる。
 「現代芸術咀嚼の上に新しい人間像を謳い上げて行く道を見出す事以外無い」と細川は思った。
徳島県立近代美術館所蔵作品選1995 コレクションによる特別展示 人間像のゆくえ
1995年7月22日
徳島県立近代美術館 安達一樹