フリースペース
チャレンジとくしま芸術祭 2016
2016(平成28)年1月19日[火]~1月31日[日]
※1月25日[月]は休館
2016(平成28)年1月24日[日]
2016(平成28)年3月12日[土]、13日[日]
*パフォーマンス部門は13日(日)のみ
参加者の活躍
今年もチャレンジとくしま芸術祭の季節がやってきました。徳島発のアーティストの発見と支援を目指して平成21年度に始まったこの芸術祭も7回目を迎えます。これまでに参加された方のお名前を、展覧会や演奏会、町おこしの芸術祭、各種コンクールや公募展などで見かけることもたびたびです。また公立美術館での若手アーティストの展覧会に選出された人、舞台公演の演出を手がける人、作品が商品化された人、大規模なイベントのヴィジュアルデザインを依頼された人、自主制作のレコードを出した人、仕事をやめて東京に勝負に出て行った人、などなど、これまでの殻を破り、新たに挑戦しているみなさんのことを見聞きするたび、うれしい気持ちになります。 今回も去る11月8日に抽選会が行われ、展示部門42組、パフォーマンス部門18組の参加者と展示場所や上演順が決定しました。初参加とリピーターの比率はほぼ50%ずつ。年齢層もジュニアからシニアまで幅広く、また今回は徳島在住の海外出身者も3組参加されます。
前回のアンケート結果から
来場者へのアンケート(回収率約10%)によると、その感想は「大変よかった」と「よかった」を合わせて8割以上でした。多数お寄せいただいたご意見の中からいくつか取り上げてみます。
「場所はクジ引きで決めているのでしょうか? パワーのある所はもっと拡大してもいいのではないでしょうか。」 「分類は難しいかもしれませんが、見てまわる際に少し集中できにくいかもしれません。部門内で油絵、イラスト等分かれていても良いかと思いました。」 「手づくり系とアート系をそれぞれまとめると見やすいかな、と思います。」
分類やスペースの配分、見やすさへの配慮は、通常の展覧会ならば重要な要素となります。しかし、この芸術祭は審査があるので、条件をできるだけ公平にするために、同じ5mずつの壁面を抽選で機械的に割り振っています。くじ運も実力のうちとして同じ条件で競い合うメリットの方をおもしろがっていただきたいとおもいます。
「スポットは各々で設置するのですか?意図してるのかも知れないが、暗くてわかりにくい作品があった。」 「壁面スペースが充分生かされていない。」
この芸術祭では展示作業も参加者自身で行います。はじめのころは「なぜ美術館の職員は手伝わないのか」とおしかりを受けたこともあります。審査があるので手伝いはできないのですが、それだけではなくこの芸術祭は、作品単体だけではなく見せ方も含めて参加者自身が表現者としてトータルにプロデュースしていく表現の場所でありたいと考えています。
「若い人の想像力や躍動する作品を鑑賞させていただき、よい機会に恵まれました。」「未来のアーティストなのか、現在のベテランアーティストなのか。若手のチャンスを少し邪魔してる感はあった。」
この芸術祭は年齢も経験も問いません。またベテランにはベテランの悩みや行き詰まりがあり、それを打破するチャレンジも必要であると思います。チャレンジとくしま芸術祭は若手のためのものではなく、実年齢を問わない「若さ」を持つ人のためのものです。
フリースペース
この芸術祭の正式名称は「フリースペース チャレンジとくしま芸術祭」です。フリースペースのフリー=自由と言う言葉には、自由につきまとう責任や孤独を覚悟して挑戦する場、と言う意味を込めています。今回もどんな挑戦に出会えるか楽しみです。 最後にアンケートからのご意見で締めくくります。
「年齢、性別、何の制限もないからこそ、すばらしい宝物を見つけることができるんだろうなと思いました。ずっと続けていってほしいです。」
(上席学芸員 友井伸一) (この記事は平成27年11月時点の情報です)

前回2015展示/パフォーマンス部門受賞者。





