「おもろいやつら -人間像で見る関西の美術」
2009年7月18日[土]- 8月30日[日]
なぜ「関西の美術」か?
この展覧会は、徳島県立近代美術館のコレクションのテーマである「20世紀の人間像」を「関西の美術」という切り口で紹介するものです。
関西地方は古くから京都・大阪・神戸などの都市を中心に多くの作家を輩出してきました。現在でも、この地を拠点に国内外で活躍している多数の作家がいます。 それ故に、徳島のコレクションを一望した時に「関西の作家」の作品が一定数見られること自体は意外ではありません。しかし、それに加え、井原康雄、中井克己、松井憲作といった名前を見ると関西の美術記者や大阪府立現代美術センター館長としてキャリアを重ねた高橋亨が、初代館長として当館のコレクションの礎を作ったことも「関西」を意識できる理由の一つではないかとも考えました。
ここで、この展覧会での「関西の作家」の定義について触れておきましょう。関西出身・在住を問わず、一定期間(最低10年程度は)、関西を拠点にした作家活動を行ったことを基準にしています。ですから、関西に在住期間は10年に満ちませんが、京都の美術団体「パンリアル」の展覧会に30年出品し続けた星野眞吾は関西の作家に含めています。
【図版】 福岡道雄 〈鮒になれるか〉 1884年