徳島県立近代美術館
学芸員の作品解説
ベンチに座るサングラスの女
1983年
ブロンズ、その他
130.0×152.0×81.0
ジョージ・シーガル (1924-2000)
生地:アメリカ
データベースから
シーガルベンチに座るサングラスの女
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鑑賞シート「指導の手引き」より

ジョージ・シーガル 「ベンチに座るサングラスの女」

安達一樹

 ポンペイの遺跡で、火山灰の層にあいた穴に石膏を流し込むことにより、埋没当時の人の姿が記録・再現されている。シーガルは肉体が人の生活や職業を記録していると考える。石膏液に浸した外科用の包帯を使い、人体から直接型取りされた人の虚体は、本物のベンチに腰を掛け、現実的な環境の中におかれることで、実体としてのサングラスの女を表現している。
徳島県立近代美術館所蔵作品選1995 コレクションによる特別展示 人間像のゆくえ
1995年7月22日
徳島県立近代美術館 安達一樹