みなさんこんにちは。
エフエムとくしまでパーソナリティーをしておりますフリーアナウンサーの大和と申します。
受賞されたみなさん、おめでとうございます!
私は、美術のことは特に専門的に何かを学んだということがございませんので、今まで講評を述べてこられた先生方とはちょっと視点が違ったのかなとも思います。 でも今日皆さんの作品の審査をさせていただいて、美術に対して特に専門的な知識がなくても、パワーが伝わってくる作品、私はこれが伝えたいと思う作品というのは、同じなんだな、っていうことをとても強く感じました。
言葉を生業としているものとしてとっても恥ずかしいんですけれども、皆さんの作品を前にしたときにとにかく、“うわぁ”とか、“すごいなぁ”とか、これどうしてこうしてこうやって作ったのかな、とかそういう言葉しか全然出てこなくて、アナウンサーとしてもっと色んな言葉を本当は使って感想を言わなければいけないなと、思うんですけど、皆さんの作品、これは賞を取られた方だけではないんですけれども、どの作品の前に立った時も、“うわぁ”“すごいなぁ”どんなとことからこれを発想するのかな、とかそんなことしか出てきませんでした。
とにかくその作品からビンビン伝わってくるパワーっていうか、チャレンジ精神というか、オーラっていうか…それがとにかくみなさんの作品は特に強かったなと思いました。
まず、「オグラ(Ogra Kentaro)」さんの作品なんですが、私は、オグラさんの作品の前に立った時に3歩ぐらい後ずさりしました。うわあ、すごい、なんかもう僕を見てという気持ちがものすごく、すべてから伝わってきて、“わぁ~…(後ずさりしながら)”というようになりました。 もし作品をご覧になっていない方がいらっしゃいましたら、後でご覧いただきたいんですが、多分そんな風になられる方もいらっしゃるんじゃないかと思います。それくらい作品がもっているパワーっていうのが桁違いというかすごいものを感じました。
「現代楽器」さんの作品は、同じように強いパワーを感じたんですが、オグラさんの作品がドーンとご自身から伝わってくるものだとしたら、現代楽器さんからの作品からは、みんなをまきこんで楽しくチャレンジしようよっていう、明るい、ドンというのではなくて、こういう(手で包み込むようなポーズ)感じで伝わってくるそういうものを感じました。なのでそれを見ていると、とても楽しい気持ちになれて、あ、これどうなっているのかな、ちょっとやってみたいな、チャレンジしてみたいという気持ちにもなりましたので、そういうことも加味して審査をさせていただきました。
「住友(住友知江)」さんの作品は、作品の展示方も含めて、すごいなと思いましたし、先ほど他の先生もおしゃっていましたけれども、作品全てが住友さんを表現しているなと思いまして、今日初めてご本人とお会いしたのですけれども、こういう作品を作られる方は、こういう感じの方なんだなと思いながら、今お話をさせていただいています。
そして、「山橋(山橋大二郎)」さん。 山橋さんは名前呼ばれてでてこられているときに、顔みた瞬間に、あ、あの人だ、というようにわかりました。 私も、『アルジャーノンに花束を』は好きな作品で、折に触れ読むことがあるのですが、その本の世界観をとても上手に表していらっしゃるなと思いました。
「トリマー@パパン」さん。他の方とは作品への、取り組み方が違うのかな、アプローチの仕方がちょっとちがうのかな、面白いなと思って見せていただきました。ご自身が訴えたいこと、それを自分のお仕事であるとか、あと今の社会に対して、伝えたいという気持ちがものすごく伝わってきたので、これは素晴らしいなと思いました。
チャレンジっていろいろなチャレンジがあると思うんですね。で、このチャレンジとくしま芸術祭は私も今回で複数回、審査させていただいているんですが、いつもそのチャレンジというところでとても悩みます。 何に対するチャレンジなのか、ということを考えたときに、作品の取り組み方なのか、作り方なのか、それとも伝え方なのか、それとも作っていく過程で何かにチャレンジしているのか、それを全部加味してチャレンジというのだと思うんですけど、それを審査するというのは、こっちもチャレンジというか、本当に難しく、今私が感じているこれがこのチャレンジと合っているんだろうか、どうなんだろうか…というように感じながら審査をしました。 でもそれはとても逆に楽しくて、皆さんのチャレンジの姿を作品と通して見せていただいて、私も何かにチャレンジしたいというような、そんな気持ちにしていただきました。
これはもう、賞取られた方以外のみなさんにも言えることですけれども、徳島の人って自分を表現するのがなかなか上手にできない人が多いんじゃないかと、私は徳島生まれ徳島育ちなんですけど、そう思うんですね。本当は表現したいんだけど、なかなか上手にできない、という人も多いんじゃないかなと思います。そんな中で、作品を出された方は、本当にいろいろ考えて自分なりのチャレンジの仕方っていうのをとても上手に見せていらっしゃるなというそんな印象を受けました。
この芸術祭を通して、もっともっとたくさんの人がチャレンジすればいいなと思ったのと、この展示を通して、皆さんが人のチャレンジを見て、他の方のチャレンジの見て、元気になられたらいいなと思いながら審査をさせていただき、私もとても勉強になりました。 本当にありがとうございました。以上です。









