2011年07月21日

どんな展覧会?

はじめに
 
 特別展「スウィンギン・ロンドン50's−60's」を開催します。スクーター、自動車からテレビや家具などのデザイン製品、ファッション、音楽とバラエティに富んだ構成で、世代・趣味を越えて幅広く楽しんでいただける内容です。当館では2001年の「キッズ・サイズ・デザイン展」以来、10年振りのインテリアから製品デザインにまたがる、ライフスタイルにスポットを当てた企画となります。
 若者文化が主役となり世界的な注目を集め、スウィングする街と呼ばれたロンドンとその時代を輪切りにして見せることが本展のねらいです。「若者に不可能はなかった」を展覧会のキャッチフレーズとし、新しい文化を生み出したその情熱がすべての世代の皆さんのハートに届く機会となることを願っています。
 デザイナーによるセミナーやワークショップ、展示会場でエレキギターを聴くロックントーク・ショーなど多彩なイベントに加え、「阿波藍メッセ2011」とのコラボ企画として、穴吹デザインビューティカレッジ学生によるファッション・ショーを展覧会オープニングに行うなど、楽しい企画も目白押しです。

展示ストーリー
 
「才能ある若者に不可能はなかった」 − ポール・リーブス ※
 戦争による荒廃から復興し豊かさの時代を迎えた1950−60年代のヨーロッパでは、テレビや冷蔵庫が一般家庭の手に届くものとなりました。スクーター、小型トランジスタラジオなど、今日の暮らしにつながるデザイン製品も登場します。
 こうしたライフスタイルの変化にいち早く反応したイギリスの若者たちは、音楽やファッションに興味を持ち、個性と刺激を求めていきます。ビートルズ、ローリング・ストーンズなどのバンドがイギリスから世界へ羽ばたき、モッズ・ルックやミニスカートのツイッギーが登場。ロンドンは若者文化の発信地となったのです。「スウィンギン・ロンドン」と名づけられた、この1960年代の興奮と熱狂の中、様々な分野に新しい才能が芽生えていきました。
 本展は1950−60年代にロンドンで日常生活に取り入れられた各国のインダストリアル・デザインとともに、ファッションや音楽をベースとした若者文化を取り上げ、当時のライフスタイル全般を見つめ直します。
 ※ポール・リーブス=16歳でファッションデザイナー、メーカーのオーナーとして活躍。

 
出品内容
 
 スクーター、車などの乗り物、ラジオやテレビ等の家電製品、カメラ、家具、ファブリック、食器、服飾、ギター、レコードジャケット、ポスターなど約150点。ロンドン在住の装飾美術キュレーター、マイケル・ホワイトウェイ氏、ロックギタリストのジミー・ペイジ氏をはじめとする内外の所蔵家のコレクションにより構成されます。