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「ベスト1」投票について
では、そのようなコレクションのなかから、どのようにして100点を選んだのでしょうか。今回の展覧会の特徴といえるのが、プレイベントとして行った「私の名品ベスト1」投票(アンケート)です。県民の方々、来館者や美術ファンの方々から、気に入った作品に「一票」を入れてもらい、展覧会に活かしたのです。
期間は、今年4月から6月末日までの3ヶ月間。美術館ロビーなどに設けた投票箱、郵便やファックス、メールで「投票」していただきました。総数は3,324票。約200点の名前があがりました。展覧会では、上位20位を展示しますが、ここでは、1位から10位を紹介しましょう。
① パブロ・ピカソ〈赤い枕で眠る女〉 216票、
② パウル・クレー〈子供と伯母〉 194票、
③ 靉嘔〈Time to Fly〉 158票、
④ バリー・フラナガン〈ニジンスキーの野兎〉 148票、
⑤ 中西勝〈盲の聖者たち〉 141票、
⑥ 幸田暁冶〈花売り〉 125票、
⑦ 奈良美智〈UNTITLED(BROKEN TREASURE)〉 102票、
⑧ 津田亜紀子〈繰り返される模様〉 101票、
⑨ 石丸一〈山〉 75票、
⑩ 宇佐美圭司〈メナム河畔に出現する水族館〉 67票
イメージ子供と叔母 パウル・クレー
子供と伯母 パウル・クレー
イメージ花売り 幸田暁治
花売り 幸田暁冶
上位の顔ぶれを見ると、ピカソやクレーに対する根強い人気が分かります。靉嘔の作品は虹色が美しく、フラナガンの作品は、躍動感があって、親しみやすさがあるようです。
中西勝、幸田暁冶、津田亜紀子、石丸一は、いずれも新収蔵作品です。お披露目の展示がありましたので、その折に注目を受けたようです。中西は二紀会の重鎮的な洋画家、幸田、石丸は、徳島ゆかりの作家。いずれも昨年度寄贈を受けました。津田亜紀子の彫刻は、織物も使った強い存在感が来館者を惹きつけたようです。
若い世代に人気のある奈良美智の作品は、7位に入りました。この間、展示した日数は短かったのですが、途切れることなく「票」が集まってきました。