きんびセミナー 身近な美術史シリーズ 「絵師から画家へ」

2013年11月4日[月・振休]

このセミナーは、当館で開催中の特別展「西洋美術との出会い 徳島の4人 原鵬雲、井上辨次郎、守住勇魚、守住貫魚」に関連した講座です。展覧会場に並ぶのは、日本に近代的な画家像が誕生する前夜の作品。所々に、画家としての意識の芽生えを見つけることができます。展覧会場に並ぶ作品を手がかりに、日本近代美術の出発点についてお話しします。

3つのテーマでお話します。

(1)ふたつの「楠公桜井駅図」
 そっくりに描かれた青野桑州と原鵬雲の作品。現在の私たちの感覚だと、盗作や模写以外の何者でもありません。では当時の人たちは、どのように受け止めたのでしょうか。

(2)絵を描く職人
 近世までは、「絵師」という言葉が使われていました。絵を描く職人のことです。同じ絵描きでも、現在とは社会的な役割も、絵を描く意識もずいぶんと違っていたようです。

(3)絵師から画家へ
 「芸術としての絵画」「自己表現としての絵画」といった近代的な画家像は、いつの時代に、どのような経緯から生まれたのでしょうか。芸術家としての画家が誕生した背景を探ります。


【とき】午後2時〜3時30分まで
【ところ】講座室(3階)
【講師】江川佳秀[学芸調査課長]
【費用】無料



この催しは県立総合大学校「まなびーあ徳島」文化芸術学部の講座です。参加1回につき1単位取得できます。