「25のとびら展」関連展示 中西學・造形の世界

2015年10月14日[水]〜18日[日]
開館25周年記念「人間表現を楽しむ25のとびら展」の出品作家で、ワークショップ講師・中西學氏による最新作品と、当館所蔵「ROCKIN' RIDER」の展示です。
【とき】9:30〜17:00
【ところ】徳島県立近代美術館 ギャラリー(1階)
【観覧料】無料
【お問い合わせ】近代美術館 088-668-1088

(→ ワークショップ「人間像を造形作品にしてみよう」2015年10月18日 )

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■作家紹介

中西 學 なかにし まなぶ 現代美術作家
1959年 大阪市生まれ
1982年 大阪芸術大学 美術学科 絵画専攻卒業
1987年 第4回吉原治良賞美術コンクール展コンクール賞受賞
1990年 大阪市第7回「咲くやこの花賞」(美術部門〈現代美術〉)受賞
1994年 大阪府ART-EXでドイツ・デュッセルドルフに滞在
2008年 茨木市制施行60周年記念「元茨木川緑地彫刻コンクール」優秀賞受賞
パブリックコレクション: 大阪府立現代美術センター(現・大阪府立江之子島文化芸術創造センター)、徳島県立近代美術館、和歌山県立近代美術館、兵庫県立美術館ほか。
個展・グループ展 多数開催

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■出品内容  計28点

○ルミナス・フラックスシリーズ
〈Luminous Flux 74〉2015年 ミクストメディア 194.0×130.3×6cm 他
○ドローイング
〈星間風 #12〉2015年 紙に透明水彩絵具 104.0×74.0cm 他
など最新作27点

○当館収蔵作品
〈ROCKIN' RIDER '87 ―SIDE BY SIDE―〉1987年 ミクストメディア 157.0×192.0×109.0cm

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■ごあいさつ

 「中西 學・造形の世界」展を開催します。中西 學は1980年代に現代美術の新潮流であったニューペインティングの旗手として高く評価され、力強く激しい原色の表現を印象づけました。1990年代以降は、宇宙や生命などの根源的なテーマへ作品は展開していきます。本展に出品される〈Luminous Flux(ルミナスフラックス/光束)〉は、その最新のシリーズであり、日本古来の墨流しとマーブリングをもとにした作家独特の画肌に、宇宙の現象をめぐる様々なイメージが表されています。
 本展は、徳島県立近代美術館の開館25周年記念「人間表現を楽しむ25のとびら展」(2015年10月3日-2016年1月11日)にちなんで、同展に出品される中西 學の初期作品〈ROCKIN 'RIDER(ロッキン・ライダー)〉と、作家の最新作を合わせて展観するものです。
 「25のとびら展」は、当館の人間像コレクションを見つめ直そうとするもので、「誰?」、「家族」など作品の魅力を探るヒントを「とびら」として作品に関連づけています。その中でエネルギッシュな中西作品〈ROCKIN 'RIDER '87 -SIDE BY SIDE-〉は「命の力」として紹介されています。そして本作の出展に合わせ、ワークショップ「人間像を造形作品にしてみよう!」を企画したことから、作家の約30年の時を隔てた、新旧の作品が観覧できる場を設ける運びとなりました。
 形あるものが生まれる以前の世界に思いをはせていく作家の現在の作品と、荒々しい「人間像」を通して命の力を発散させる〈ロッキン・ライダー〉の存在が共鳴する場を前に、一人のアーティストの中に通じるもの、そしてアートが根源的に問いかけるものを、あらためて考える機会となることでしょう。
 最後になりましたが、ワークショップの企画、図録への寄稿とともに、本展の開催に向け全面的なご協力をいただきました作家の中西 學さんに、この場を借りて心からお礼を申しあげます。  主催者