チャレンジとくしま芸術祭2022 受賞者紹介

フリースペース チャレンジとくしま2022受賞者・作品紹介

様々な表現活動を行っている人や、あこがれを持っている人たちに、ひろく活動発表の場を提供し、未来へ羽ばたく徳島発のアーティストを発見・支援しようという「フリースペースチャレンジとくしま芸術祭」。今回で13回目となるこの芸術祭は、去る1月25日から2月6日までの間、県立近代美術館を会場に、絵画、彫刻、工芸などの「展示部門」と、音楽、ダンス、朗読、芸能などの「パフォーマンス部門」の二部門で開催されました。
出品・出演されたのは、公募と抽選で選ばれた徳島県出身または在住の皆さん。年齢も経験も問わず、事前の審査もないことから、老若男女、初心者からプロ級までの才能豊かでユニークなアーティストたちが集まりました。
展示部門は約5mの壁面、パフォーマンス部門は15分以内、という条件でグランプリを巡って競いあい、厳正な審査の結果、受賞者が決定しました!速報でお伝えします。そして、3月12日(土)、13日(日)には、このたびの受賞者の皆さんによる「受賞者発表会」を開催します。さらにパワーアップした受賞者の作品をお楽しみに!

展示部門

グランプリGrand Prix

【つ】早渕 太亮(インスタレーション)

「記憶の教室」

2021年 窓、木、LED、布

[受賞理由]
インスタレーションとして空間を使い切り、素材の風合いとコンセプトをインパクトある表現につなげている。手法はこれまでのものを継承しているが、技術の高さに満足せず、表現したいものを模索しチャレンジしている。これは、廃校となった学校の窓枠を使うことで、かつてそこにいた人々の存在を印象深く伝えようとしたものである。地に足をつけ、徳島で制作活動を続ける姿勢も評価したい。

作品詳細

準グランプリSemi Grand Prix

【よ】新田千恵子(布絵)

「つなぐ四国」

2021年 布、染め、糸、手織り

[受賞理由]
布、染め、糸を使って、大きく楽しい四国をつくり、見る者を明るい気持ちにさせる作品に仕上げている。ひらめいたアイデアを形にする姿勢には、人生と重ね合わせるようにさまざまなハードルを乗り越え、やり遂げようとする覚悟が感じられた。これまでの制作活動を集大成するように、身近な素材やテーマを新しい観点で再構築したところには、あくなきチャレンジ精神が表れている。

作品詳細

チャレンジ奨励賞Challenge Incentive

【ち】Kuwahara Haruka。(絵画・写真)

「十五劇。/おもちゃ箱。/いつかきっと。」 他

2019ー20年 つまようじでえがいた。

[受賞理由]
技術や表現方法はオーソドックスだが、大切にしたい感覚や価値観を、真摯にまた深く問うようすが伝わる作品といえる。高校生の女性とのことだが、その年代の心の葛藤が表れており、今後その世界観がどう変わってくのか注目したい。まだまだ発展途上だが、もっと面白い作品を制作してほしい。将来性を期待してチャレンジ奨励賞とする。

作品詳細

【ね】ツギハギ。(絵画と、なにか。)

「ツギハギ、」

2021年 いろいろ

[受賞理由]
二人の表現の違いと展示方法のちぐはぐさを一つにまとめ、非常に面白い見せ方にチャレンジしている。二人がお互いに何を制作しているのか、事前に知らないまま持ち寄り、展示するという発想がユニークであり、挑戦は果敢である。次の展開に期待したい。

作品詳細

【れ】榊愛美(レリーフ)

「顔」

2021年 版画板、アクリル絵の具

[受賞理由]
一つ一つつくられた顔の表現にスキルの高さが感じられ、好印象をもった。身近な題材をていねいな手仕事で表す姿勢が今後の可能性を感じさせてくれる。いまコロナ禍で、人と人の距離が離れる状況にあるが、いろいろな色を使い、つながりを明るく表現したことは、この時期に求められているものを示している。

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MIP賞Most Impressive Player

【む】きたやま あい(西洋陶芸)

「ワタクシ、ココデ眠リマス」

2018年 磁器粘土で西洋陶芸の技法

[受賞理由]
陶器のウエディングドレスと花をあしらった骨壺は、女性として自分らしく最後を飾るという意味なのか、自由や開放感など、死を明るいイメージで包もうとしているのか。さまざまに想像させてくれる。死を別の角度から捉えることで人生を豊かにし、人を勇気づける可能性を持つ作品といえる。作者が、そのコンセプトを積み重ねているインパクトにも注目したい。

作品詳細

パフォーマンス部門

グランプリGrand Prix

【N】匿名A

「potatoになっていく ― ワンダーランズ×ショウタイム」 他

カラーガード

[受賞理由]
フラッグなどのカラーガードの技術だけではなくダンスも、前回(2019グランプリ)と比べて一段と洗練され、安定感を増していた。技の披露にとどまらず、技とダンスがストーリー性を持って構成されていた点も評価できる。曲と曲とのつなぎに課題も残るが、感情表現が込められた高い表現力を感じた。次のさらなる挑戦を見てみたい。

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準グランプリSemi Grand Prix

【L】JUDY

「アリとキリギリス/ノクターン」

ピアノ弾き語り

[受賞理由]
歌唱とピアノの確かな技術に裏付けられた表現力と、「JUDYワールド」とも言えるような、まねのできない独特の世界観を持っており、観客を惹きつける力が群を抜いていた。これからも、自分の世界と表現をさらに追求してほしい。

作品詳細

チャレンジ奨励賞Challenge Incentive

MIP賞Most Impressive Player

【H】もちきょうだい

「ポイ/糸なしけん玉パフォーマンス、けん玉技/カップパフォーマンス

ジャグリング/けん玉/スポーツスタッキング

[受賞理由]
技を見せるだけではなく、音楽にあわせて観客を引き込み、楽しさや仲の良さが伝わるパフォーマンスとなっていた。また次も、もっと見てみたいと思わされた。

作品詳細

賞の種類

出品・上演作品は、部門ごとに"挑戦の度合い、表現の質の高さ、将来性などの総合力が認められるもの"を基準に、複数の審査員による審査が行われました。受賞者の方々には、3月の「受賞者発表会」でさらにパワーアップした作品を披露していただきます!

【グランプリ】

・部門ごとに各1組

【準グランプリ】

・部門ごとに各1組

【チャレンジ奨励賞】

・展示部門は3組まで、パフォーマンス部門は2組まで

※該当者のある場合のみ。

【MIP(Most Impressive Player)賞】

・部門ごとに各1組

※該当者のある場合のみ