ついにこの日がやってきました。開場式を祝うこのコンサート、実は春からのワークショップ事業とのつながりの中で企画されました。8月の「通崎睦美と手作り木琴」に参加して下さったお客様の顔も見えます。演奏が始まると、彫刻作品のならんだ広い美術館ロビーが一つの玉手箱のように、いっぱいの音色に満たされます。みんなが知っている身近な曲からクラシック、ポップスや現代的なものまで、あっと言う間に時間は過ぎて行きます。3人の奏者がくるくるメロディを奏で合う様子はまるでダンスを見ているようで魅力たっぷり。いっぺんでトリオのファンになってしまいました。年輩の方から赤ちゃんまで、甘く色鮮やかなマリンバの音色につつまれます。
そしてプログラムの最後は「天水スイープ」、初演です。今日のために作曲家野田雅巳さんが書いて下さった新曲。誰もが記憶の中に持っている、阿波踊りを思わせる響きが随所に現れては万華鏡のように姿を変えていきます。お祭りの渦中のあのどよめき、遠くで聞こえる鳴り物の音、あるいは夏の激しい空、雨や風のように。休む間もなく次々と新鮮な場面が押し寄せ、走り去っていく。あたかも映像詩を見ているような野田さんの天水ワールド。一瞬の静寂の後、またどこからともなく震え出すリズム。気がつけば、鑑賞している自分も間違いなく、天水を生きる時間の中にいたのです。最後は、大いなる神に出会うがごとき地響きの中に演奏は終わります。天水の生きざまを支えるもの、それは内なる神なのだと思ったことです。もう一度聞きたいです。CD出るのかな。いやぜひともライブで聞かねばなりません。通崎さん、今田さん、後藤さん、そして野田さん本当に素晴らしいプログラムをありがとうございました。(竹内記)
名称 2007.10「通崎睦美マリンバ・トリオ コンサート」
<第22回国民文化祭・とくしま2007美術展 開場式コンサート> 徳島県立近代美術館ロビー
演奏 通崎睦美・今田香織・後藤由里子(マリンバ奏者)
日時 平成19年10月27日[土] 11:00-11:45
場所 徳島県立近代美術館ロビー
入場者 108人
サポートスタッフ 岩野勝人、黄瀬 剛、川合啓義、二木奈緒、中村友香






待ってましたの秋晴れ、まさにくもならべ日和です。朝10時には二校美術部の元気メンバーが集結。いつも静かなカスケードに歓声がこだまします。岩野さん、そして玉田先生、林先生の励ましの言葉でスタート。一旦解体されたそれぞれのくもならべを、元通りに再現するのではなく、ここでしか見ることのできない光景へと再構成していきます。10:20作業開始。はしごにのぼって、足下にもぐりこんで、滝の上まで駆け上がって、ロビーのガラス越しに空を見上げて。みるみる色の雲がフェンスの上に湧き上がっていきます。広い空間がせまく感じるくらい。今日ここは美術部メンバーたちの楽園です。--続きは完成後。

随分時間をかけた力作も。それもそのはず、一人で持ち上がらないほどの巨大ぐもをチームで描いていたのです!
人工的で無彩色の空間が、誰も見たことのないエネルギッシュなステージに生まれ変わりました。文化の森のこんな光景を見せてもらえて、実に幸せな思いです。通りがかりの方や、他の施設のスタッフが、キレイなあ、こんなことができるのか、と感想を下さいます。