2009年12月13日

教育実習の学生さんが、鑑賞シートを活用した授業記録を投稿してくださいました。はじめてのことで嬉しい限りです。しかも小学校と中学校の両方!で実践され、比較しての所見も述べられておりとても貴重なレポート。先生ご自身が考え、歩んでいった様子が伝わってきて心に残るものがあります。一つの題材で、学年またいで目標をスライドさせていく仕事というのは、学芸員にとっては身につまされるもので、大変勇気づけられました。いつかご一緒に授業ができますように。

>授業記録「つぶやき聞こえた」小3&中2(山田舞 鳴門教育大学4年)
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主に「鑑賞シート」を活用した授業実践のレポートです。先生方からの投稿をお待ちしています! 附属中学校における吹田シート活用授業レポート(濱口由美 福井大学教職大学院) 学習展開案「五感を使って感じてみよう」 中学校1年(吉田千春 福井大学教育地域科学部 附属中学校 H.23年度) シーがる・たの実践 2年(國友和恵 徳島市昭和小学校 H.19年度) シーがる・たの実践 2年(山本敏子 徳島市加茂名南小学校 H.19年度) シーがる・たの実践 3年(川田真紀 徳島市川内南小学校 H.19年度) シーがる・たの実践 5年(山中真紀 徳島市加茂名南小学校 H.19年度) シーがる・たの実践 5年(鶴田愛子 徳島市大松小学校 H.19年度) シーがる・たの実践 6年(太田裕子 徳島市北井上小学校 H.19年度) シーがる・たの実践 6年(脇本正久 吉野川市立川島小学校 H.19年度) 番外編 3年・保護者(濱口由美 徳島市富田小学校 H.19年度) 番外編 各年齢層(竹内利夫 徳島県立近代美術館 H.19年度) 指導案「いってみたいな こんなとこ」 1年(久龍和巳 阿南市立山口小学校 H.19年度) 授業記録「いってみたいな こんなとこ」(同上) 絵日記「いってみたいな こんなとこ」(同上) 授業レポート 1-6年(森芳功 徳島県立近代美術館 H.18年度) 授業記録「つぶやき聞こえた」小3&中2(山田舞 鳴門教育大学4年 H.21年度)
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2009年03月14日

 子どもたちの鑑賞活動をご覧いただく「鑑賞ひろば」コーナーを設けました。先生方の積極的なご提案をお待ちしています。

 第1号は小学校6年生による所蔵作品の紹介「美術館の仲間たち」です。教室のリズムが響いてくる楽しいページを作ってくれました。高学年らしく、ちょっと洒落てみたりシャイであったり色々な顔が見えかくれします。びっくりするようなお話も出てきます。でもじっくり聞いてみてください。絵のどこから、友達関係を作っていったのかなるほどと気づかされます。そしてそこには、その子がいます。
 卒業前の忙しい季節に、所蔵作品の鑑賞活動をしてくださり心から感謝します。元気に新しい世界へ歩みを続けてください。さよなら。
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2006年12月08日

 徳島出身の水彩画家、三宅克己(みやけ こっき)の作品に親しんでもらう鑑賞の授業を、させていただくことができました。1年から6年まで、各学年で、楽しい鑑賞の時間となりました。


 おじゃましたのは、小松島市の小松島小学校。当館が、現場の先生方や大学の先生といっしょにつくった教材、「鑑賞シート」を使った出前授業です。
 日本だけでなく、世界を旅して描いた三宅さんの風景画を写真で見て、想像を加えながら鑑賞を楽しみました。1年と2年では、「くじらぐも」(子どもたちが雲に乗って海や村、街を見るお話。『こくご一 下』光村図書)で旅への関心を高め、好きな作品のなかで、やってみたいことをいろいろと聞きました。「きもちのいい野原でかけっこをしたい」、「(渓流で)つりをしてみたい」といった楽しい感想が次々にでてきます。絵をよく見ることと、想像することが、子どもたちのなかで重なっていくのを感じます。
 3年生では、身近にある風景を写真に撮り紹介する授業があったと聞きましたので、その場所を教えてもらったり、4年生には旅行の思い出を聞いたりして、一人一人の体験と風景画の鑑賞が結びつくようにしました。
 どの学年でも、作品をよく見るための(とっておきの)クイズを用意しました。問題を解くことで、作品を観察し自分なりの解釈につながるようにしたのです。子どもたちは、クイズが大好ですね。
 そして5年6年では、三宅が得意だった水彩絵具を薄く使う技法を体験し、三宅作品の鑑賞や自分の制作の参考となるようにしました。子どもたちは、水の量や塗り重ね、筆触など、それぞれ工夫をして、短い時間でしたが、課題とした「水のリボン」を全員が完成させてくれました。「こんなぬり方もあるんだ!と、初めて漢字を知った子のように思いました」と感想文に書いてくれるなど、どの子も新鮮な発見があったようです。
 子どもたちの反応に助けられ、私自身とても楽しい時間をもつことができました。小松島小のみんな、ありがとう。(2006年12月8日の出前授業について 森 芳功)


*三宅克己(みやけ こっき 1874-1954年)
 現在の徳島市生まれ。日本近代を代表する水彩画家の一人。透明水彩を使った繊細な表現を追求するとともに、水彩画にかんする多くの著作を残しました。当館では、画業の流れが分かるコレクションづくりに努力しています。
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