山口雅人写真
山口 雅人株式会社エフエムびざんプロデューサー
Masato Yamaguchi

みなさん受賞おめでとうございます。今回パフォーマンス部門ということで、朗読あり、音楽あり、ダンスありということで幅広いジャンルの中から点数をつけるのは非常に困難でありました。

音楽にしてもダンスにしても、テクニカルな部分というのは表現にとって必要になってきます。「上手である」という評価と「チャレンジ」という評価の違いによって、今回の審査結果になっています。

実際に”何か”を表現する上でテクニカルな部分は非常に大事な要素ではあるのですが、演じるときに人に”何か”を伝えよう!という「マインド」を大切にしてほしいですね。テクニックではなくて、気持ちだったり想いだったり。そういうものがないと”上手”だけでは人には伝わらないのではないかなと思います。

私はラジオやテレビの番組制作をさせていただいておりますが、原稿を読むのが上手な人が人の心を打つわけではありません。”情報を伝える”ことと”想いを伝える”ことの違いというか、すこし表現が難しく説明しにくいのですが、今回受賞された皆さんは、我々審査員に”何か”訴えかけてくるものがありました。もう1回見たい!他にどんな事をやっているんだろう?何かお話を聞いてみたい!そういう想いを起こさせる力というのが、このパフォーマンス部門の審査の基準に一部なっているということをご了承いただきたいと思います。

今回、皆様がチャレンジとくしま芸術祭2015パフォーマンス部門に参加するにあたり、お仲間と一緒に、あるいはお一人で、一生懸命に演じられたと思います。日常での新しい発見や人との出会いがあって、それが切欠となり”何か”をやろうという気持ちになられたのだと思います。

その発見や出会い、その時の想いを大事にしていただきたいですね。人との出会いがあって”何かが生まれる”そしてそれを誰かに見てもらいたいという力が人の心を打つということで何かをつたえることができる。「私はこう思っています!」と、それを独りよがりではなくて、みんなを包み込むような気持ちで演じていただければ、またステップアップすると思います。今回賞に漏れた方もぜひ再チャレンジしていただきたいと思います。今回、会場で出会った皆様から「人との出会いが運命(何か)を変える」ということを学ばせていただきました。ありがとうございました。

個人的にですが、「ミス・パレット」さんは、シンプルな編成で、独自の世界観を持っていて徳島の音楽アーティストの中では珍しいなと思いました。ラジオから「ミス・パレット」さんの音楽が流れるのも聴いてみたいです。

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