2009年11月07日

座談会レポート1 デザイナーの心理

 展覧会が実現してみて、デザイナーの皆さんの人柄や鑑賞観が作品に大きく反映していることに新鮮な驚きを覚えていました。そして今日、ご本人のコメントを実際に聞いてみると、想像していた以上にピカソやその作品に対して敬虔な態度で取り組まれていたことがひしひしと伝わってきて、二度驚きました。今回のポスター展の成功は、そうしたクリエイターたちの緊張と節度があってこそなのだと思った次第です。
 
 日頃から美術作品や展覧会を伝える仕事の中で、デザイナーと接する機会は数限りなくあったはずなのに、そのようなデザイン行為の心理を果たして理解していたのだろうかと自省しています。お互いの持ち分、使命を自覚していないところにコラボレーションは成立しません。そのことを思い直した座談会でした。