2005年04月24日

にわ
4月23日長岡京市、大阪成蹊大学芸術学部の岩野アトリエをお邪魔し、高校生ワークショップを見学させてもらった。お庭に岩野勝人さんの作品が置いてある。鶏小屋があって一日中鳴いてる。
さぎょう
若手アーティストの卵たちが進行を担う。年の差でいえばほんの2〜3才だ。
さいだんき
巨大な裁断機でスチールの板を切る。今日は1〜2回生も参加してワークショップの雰囲気を肌で感じている。これも岩野クラスの活動の一貫。/この裁断機のモーターがカンカラ・クラン・クラン・・・とずっとアトリエに響いていて、ぼくはさいしょ粋な環境音楽を掛けているのだと思い込んでいい気分になってた。
あなあけ
長さ、厚さ、置く場所で音階がかわる。とてもとても澄んだキレイな音。思い思いの形と音を五感で確かめながら構想を固めていき、穴の位置を決めて釘でとめる。加工やデザイン、仕上がりの想像など、「造形」的なことが理屈や言葉ではなく目の前の作業と耳を頼りにむしろ後から付いてくるのが面白い。

それに今気づいたこと。鉄板を裁断して加工して、何人もスタッフがいて…というには余りにも机がせまいし2台しかないのが不思議だった。でもこれで十分。「ほらいま鳴った音」に動く気持ちを、作家たちと本人と友だちと、みんなで共有しながら時間が動いてた。机がない、部屋が狭いだのいつも言っている自分がちょっと恥ずかしいな。
おと
静かな回廊に出てできばえを確認。建物は昔工場だったらしい。音も形も、不思議にみんなの雰囲気が出ていて満足そう。2時間強の作業の中で、こだわりや捨てられないものや、手を動かしながらイメージをつかむことなど、いろんな経験をしていた。

「僕で分からないことはいくらでも作家さんたちを呼べるネットワークがある。何をやりたいと言ってくれても責任を持って対応する。しょせん大学とはそういうもの。使い倒して欲しい。」と学校のことを説明していた。今日のワークショップはいわゆる入試説明会とは違って、折りに触れ高校生たちの体験活動などを受け入れているとのこと。
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